誰に頼めばいいの?任意売却の相談先とは?
そもそも任意売却を誰に依頼すればいいのかという問題があると思いますが、任意売却をする場合、依頼先は以下の3パターンがあります。
パターン①:弁護士事務所・司法書士事務所に依頼する
自己破産や任意整理などの債務整理までお考えの方は、弁護士事務所・司法書士事務所に依頼するといいでしょう。弁護士や司法書士は直接不動産の売買は行わないため、任意売却にあたっては提携の不動産業者を紹介してくれます。逆に、債務整理までは考えていないという方は、弁護士事務所・司法書士事務所に依頼する必要はありません。
メリット | デメリット |
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法律のプロなので専門知識はある | 不動産売買のプロではないので、 結局、不動産会社の仲介が必要になる |
パターン②:債権者の指定する不動産会社に依頼する
債権者の指定する不動産会社に依頼すれば、当然、任意売却の交渉が債権者主体で進められるため、引越し費用などの資金が手元に残る可能性も低くなります。また売却後の残債の支払いについても債権者主導の話し合いになり、不利な条件をのまされてしまうこともありますので、あまりお勧めはできません。
メリット | デメリット |
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指定業者のため、 早く進行することが出来る。 |
債権者側である銀行の立場に 立っているため、 結果が不利になる可能性が高い |
パターン③:自分で選んだ不動産会社に依頼する
不動産会社を自分で選ぶメリットは、債権者に対して強気に話し合いを進めることができ、ご自身の意向に沿った交渉ができることです。しかし、その大前提として依頼する会社をしっかりと見極める必要があります。任意売却の物件は通常の不動産物件ではありません。住宅ローンを滞納していたり、差し押さえが入っていたり、競売にかかっていたり…。
通常の物件に比べて権利関係が複雑に入り組んでいることがほとんどで、売却しようにも手間と時間がかかり一筋縄ではいきません。そのため、任意売却物件を避ける会社も多く、またノウハウがないため対応に窮する会社も珍しくはありません。仮に対応できたとしても、交渉が長引いてしまったり、有利に運べなかったり…するケースもあります。
不動産会社にはそれぞれ得意分野がありますので、任意売却は、任意売却を得意とする専門の会社に依頼するのがベストです。しかし、のんびりと選んでいるわけにもいかず、会社の選定に時間がかかってしまうと、任意売却はどんどん不利になっていきます。動くのが遅くなればなるほど解決策が限られてしまうことを注意する必要があります。
メリット | デメリット |
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任意売却を頼んだ人が できる限り有利になる場合が多い。 |
自己破産や個人再生も検討する必要が ある場合には対応できない。 会社選定に時間がかかる。 |
◆ 任意売却業者の選び方のコツ
任意売却を相談する場合、不動産会社の選び方にはくれぐれも注意が必要です。仮に任意売却専門の不動産会社を謳っていても、実際には実績が乏しかったり悪評の多い会社というケースも珍しくありません。優れた任意売却専門会社を見つけるコツは主に3つあるので、会社選びの際は必ずチェックしましょう。
Point.1実績があるか?
肝心の任意売却の取り扱い実績は豊富かという点です。実際の手続きでは不動産会社が依頼者に代わって債権者との交渉を行い、その結果次第で任意売却に応じてくれるかが決まります。その他に具体的な売却価格や住宅ローンの残債、月々の返済額なども話し合われ、結果はその後の生活に大きく影響してきます。
当然ながら、少しでも依頼者に有利な内容で交渉をまとめなければ専門家に依頼する意味がありません。豊富な実績を持っている不動産会社の方が交渉にも慣れており、有利に進めるコツも心得ているので成功の可能性が高まります。
Point.2資格など専門的であるか
その不動産会社に弁護士や宅地建物取引士などが在籍しているかという点です。任意売却の依頼を受けるだけであれば、不動産業の免許があればどの不動産会社でも扱えます。ところが、有利に任意売却を進めるには不動産関連だけでなく、民事執行法や税法、民法など様々なジャンルの法律知識も必要不可欠です。中でも債務整理の意味合いが強い任意売却では、専門家である弁護士のサポート無くして大きな成功は期待できません。多彩な資格を持った専門家が在籍している不動産会社ほど信頼できるので、具体的な有資格者を必ず確認してください。
Point.3任意売却業者は信頼できるか?
インターネットで任意売却と検索し、良さそうな会社を3社ほど選択して下さい。選択した会社を必ず訪問し、インターネットで記載されている内容が正しいか確認することが重要です。
また、NPO法人(非営利活動)や不動産業の免許が無い会社は注意して下さい。営利目的でインターネットを活用し多額の資金を使い相談に来られた方を他社に紹介した上で、紹介料等をもらっている法人もあります。いわゆる紹介屋です。こういった法人は不動産業の免許がないので任意売却を扱えません。