2018年08月23日任意売却をするとブラックリストに載ってしまうのか? 消すまでの期間は?
任意売却に関するご相談を頂く中で、「任意売却するとブラックリストに載ってしまうのではないか?」というご心配の声をいただく事があります。
目次
ブラックリストとは?
「ブラックリスト」と言われると不安に感じる方もいると思いますが、「ブラックリスト」というようなリストは実際に存在しません。これは俗語であり、通称の名前です。
世間が言う「ブラックリスト」とは、正しくは「個人信用情報」として情報機関へ「事故情報」として登録されることを指します。そこには、銀行からの借り入れ以外にもカードの利用や消費者金融での借り入れ状態などが登録されています。
金融機関はその情報を共有しているため、「住宅ローン以外に借入ローンがある」「3年前に消費者金融に借り入れがあるが返済されていない」などを知ることができます。
住宅ローンなどの返済を数ヶ月の間滞納してしまうと、個人信用情報にそのような情報が記載されますので、この状態のことを通称「ブラックリスト」と言っています。
「事故情報」として扱われるのは、クレジットカードや住宅ローンの支払いが遅延した場合です。一般的に3回程度の滞納で「事故情報」として登録されると言われています。
ですので、ブラックリストに載るのは、任意売却をしたからではなく、住宅ローンを払えなくなり3ヶ月以上滞納したから、個人信用情報に事故情報(延滞情報)として登録されることになります。
結果としてブラックリストに載った状態になってしまい、住宅ローンが払えないまま返済できなければ、競売か任意売却で家を売却する運びになってしまいます。
「個人信用情報」には以下のような情報が登録されています。
氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先、契約日、契約の種類、極度額、支払い回数、利用残高、月々の支払い状況など
「事故情報」には以下のようなものが記載されています。
延滞情報、代位弁済、取引停止、強制退会、破産情報
信用情報機関に登録されるとどうなる?
クレジットカードを作ったり、お金を借りられなくなる場合があります。
滞納の記録であれば5年間、自己破産の場合は7年間、履歴が残るといわれています。
個人信用情報を扱う機関は3つ
銀行や銀行系のクレジットカード会社、銀行系の保証協会、信用金庫、信用組合、その他、農協などが加盟しています。
主にクレジットカード会社や信販会社の個人信用情報を取扱っています。一部、銀行系の金融機関や消費者金融も加盟しています。
消費者金融系の信用情報を中心に扱っています。
ご自身で個人情報を調査する方法も
- 直接、それぞれの窓口に行く方法
- 郵送で依頼する方法
- ネットで依頼する方法
いずれの個人情報機関も、延滞情報などの保有期間は5年となっていることから、一度掲載されると、5年間はブラックリスト扱いと言えます。
それぞれ独立した機関ですが、延滞情報や事故情報(自己破産など)は相互に情報が共有できるようになっているので、クレジットカードの支払いを滞納すると、その情報が全国銀行個人信用情報にも登録されるため、住宅ローンの審査にも大きく影響します。
クレジットカードはすぐに使えなくなるのでしょうか?
クレジットカード会社によって対応が違います。すぐに新規の使用ができなくなる場合もあれば、問題なく使える場合もあります。これは、住宅ローンの支払いが滞った場合でも、クレジットカードの支払に問題がなければ(延滞などが無ければ)一括返済を求められるといったことはないようです。
ただし、クレジットカードのキャッシングや消費者金融からの借り入れなどがある場合は、任意売却と一緒に債務整理をして借金を終わらせ、心機一転、再スタートを計画することが望ましいと思います。
住宅ローンの支払いが滞ってしまい、いわゆるブラックリストに載ってしまうと、遅かれ早かれクレジットカードも使用できなくなる可能性が高いと思われます。
もし、借り入れと返済を繰り返す自転車操業状態であった場合、新規の借り入れは出来なくなり、月々の支払いのみを行うこととなってしまいます。これでは一向に解決にはならず、不安な生活が続いてしまいます。
ブラックリストに載ってしまったとしても、信用情報機関に登録されている期間は5年。自己破産の場合は7年といわれていますので、将来にわたってずっと新規のローンが組めないと言うわけではありません。
自己破産をしても7年間だけ信用情報機関に登録されるので、それ以降に再び住宅ローンを組んで家を購入される方もいらっしゃいます。ですので、住宅ローンが払えないと思ったら、任意売却と同時に債務整理し借金を終わらすことが一番良い解決策であると言えます。
早い段階で任意売却の決断を!
なかなか住み慣れた家を売却するというのは心苦しいこともあると思いますが、住宅ローン等の借金が膨らむ前に、まずはご相談下さい。
競売になってからですと任意売却ができる時間も狭まり、任意売却ができるチャンスが失ってしまう場合もございます。できるだけ早い段階で任意売却の決断をされた方が、任意売却後の生活に関し、時間もお金もゆとりができますので、まずはご相談ください。